養土工について

通常、芝生は植付前に堆肥などの有機質資材を混入し、土壌改良が行われます。しかしその後は、肥料分補給のほとんどが化成肥料の表面散布だけで済まされ、芝地造成後何年経過しても有機質の堆肥などを土壌中に入れることはできませんでした。
また、芝生への施肥方法は芝生面への表面散布が一般的です。これは撒布された肥料が降雨、散水によって溶け出し、土壌中に浸透することで芝生の根に吸収されるためです。しかし、ケイフン、牛糞堆肥、コンポストなどの形状のものは、表面に層として残り、また悪臭や衣服などへの付着の問題からあまり用いられません。校庭や競技場など固結の激しいところは、このような有機質の肥料資材の施用がとくに必要とされているにも関わらず、それが前述のような理由から行われず、生育に必要な成分が欠乏しがちで、いわゆる地力(土壌の肥料供給能)がなくなり、固結もすすみ、次第に芝生の成長や回復力が衰えてしまっておりました。

新開発されたゾイシアンジャパンの養土工は、筋状に連続的に溝(土壌中)を作り、その溝に有機質資材や肥料(有機質養土)を押し入れ、さらに溝を切る際に掘り上げた土を目土としてならし蓋をすることで、直接根圏に有機質や土壌改良資材を供給する画期的な新技術です。


概要

工法の名称 養土工
施工時期 一年中可能です
施工可能地域 何処でも可能です

特長

有機質肥料の使用で発生していた問題を解消

有機質資材を完全に土中に挿入し蓋をすることで、従来の工法では問題となっていた有機質肥料の悪臭や衣服への付着を解消しました。

表面排水の改善とスライシング効果

タテに溝を切り込むことにより、芝生の根圏に対して酸素や水を供給するエアレーション作用があります。特に土壌固結した芝地には最も有効な回復手段といえます。

掘りあげた土を目土として使用

ディスクで堀上げた土を目土として周囲に敷きならすことで、目土と同等の効果があります。この目土効果に加え、固結状態の芝生がとくに渇望していると思われる有機質の肥効が加えられることにより、より有効な養生環境がつくられます。

有機質にしかできない地力回復効果

発酵ケイフンや汚泥コンポストなどの有機質養土には速効性、遅効性、超遅効性など様々な形の窒素が多く含まれているだけでなく、燐酸、カリ、微量要素なども豊富に含まれています。これが有機質独特の地力増進的肥効となるのです。

水による流出・流亡を抑制

また、養土工では土壌中に有機質資材を挿入し土の蓋をするため、降雨や散水などによってこれらが流出・流亡することがなく、無駄なく長期間肥効を維持します。従って、化成肥料の使用量を大幅に削減することが可能になります。

高い病害予防効果を発揮

有機質養土として使用する発酵家畜糞や生ゴミ堆肥・汚泥コンポストの中には多量の放線菌が含まれています。これらを機械で直接土壌中に入れ込むことで、大量の生きた放線菌を活用することとなり、病害予防として非常に有効です。

おすすめの施工箇所

    • 造成後年月の経過した芝生
    • エアレーションなどで活性化できない芝生 など
PAGE TOP